長月夜は本当にただの「地味」な男の子なのか?

「推しの好きな所を語って欲しい」とお題を頂いたので、私の推しの魅力について考えてみました。

 


長月夜って皆さんにとってどんな子でしょうか?
公式からは「地味」「女子力」と言われていますが、それだけでしょうか?
私にとっての長月夜は「ギャップの塊」です。私はそのギャップに気付いた瞬間から、長月担に担降りしました。

そもそもアイドルとは、たくさんの才能・キラキラと光るセンスが無ければなれないお仕事です。
見た目の美しさは然ることながら、人前に立つことに対する抵抗が少ない事、誹謗中傷に耐えられる精神力、芸事に対してストイックになれる事、見ず知らずの他人から押し付けられるイメージに耐えられる事、複数の異性に対して(時に同性に対しても)疑似恋愛をさせ性欲の対象として見られても夢を壊さない事etc..
彼らの職業には、とかく強い精神力と圧倒的な見た目の美しさが必要になります。
これだけでも、その辺の男の子がなれる職業ではないという事が想像出来ます。
ただひとつ言いたいのは、今現在アイドルをしている彼らが最初からこういったセンスを持ち合わせていたかというと、それは違うという事です。
彼らは、ダイヤの原石でした。原石のままではただの男の子です。
長月夜含めツキウタ。の彼らに関しては、ただの男の子が、歌って踊ってテレビや雑誌に出てファンがついて、「ただの男の子」から磨かれ意識が変わって「アイドル」になっていったのです。
1%の才能を持った男の子たちでした。

長月夜は、本当にただの「地味」な男の子だったのでしょうか?
アイドルとしてスカウトされるだけの整った見た目で、学級委員を任されるだけの責任感があって、葉月陽という派手で女の子とたくさん遊んでいた男の子と幼馴染であり同じグループで遊んでいた長月夜が、本当に「地味」だったのでしょうか?
目立つわけでは無かったでしょうし、隣に立つ葉月陽と比べたら、確かに地味だったのかもしれません。
けれどそれは、長月夜の主観的な表現でしかないのではないかと、私は思っています。
クラスの女の子に「修学旅行、一緒に回ろうよ」と声をかけられていたのは、どういう理由だったのでしょうか。
クラスの男子に「一緒に回ろう」と声をかける女子は、たいがい派手だったりカースト上位の女の子です。そして、そう声をかけられる男の子だってカースト上位の男の子です。
本当に、ただの「地味」な男の子なのでしょうか?

彼自身が「地味」だと言うのなら、それは彼の主観として決して間違いでは無いのだとは思います。
女子力が高いのも事実です。
ただ、女子力が高いだけでアイドルとして人気が出るにはあまりに弱すぎるキャラ付けです。
例えば「女子力が高くて見た目も女の子みたい」「女子力は高いけど見た目がイカツイ」だとしたら、それはアイドルとして一定の人気が出る設定です。
けれど、長月夜はあまりに中途半端です。見た目は多少中性的でも、どう見ても男の子です。これでは本当に「女子力があるだけの普通の男の子」になってしまう。
最初は「料理が出来るアイドル」で話題作りができますが、これでは道が細すぎる。
だから、私は正直とても心配していたんです。これから長月夜はどんなアイドルになっていけば良いのだろうか、と。
そこに加えられた「演技」という道が、どれだけ嬉しかったか。どれだけ長月夜の「アイドル」としての道を広げてくれたか。
そして、彼自身が「演技」という道をとても愛している事が、大切にしている事が、どれだけありがたかったか。
『白月』で初めて「こういう役をやりたい」「新しい自分を見て欲しい」と言ってくれました。
長月夜が、ファンあるいはこれからファンになる可能性を秘めたオーディエンスに対して「俺を見てくれ」と、初めて伝えてくれたのです。
それが彼の成長であり、今後も彼を成長させてくれる力の源です。彼を成長させるのはファンでもメンバーでもなく、彼自身なのだから。

そして、長月夜は年々様々な表情を見せてくれるようになりましたね。
ふわりと笑うだけではない、切なげな表情も困った顔も目を細めて笑う姿も。
苦手だと言っていたグラビア撮影でも、写真を見ればそんな事分からないくらい上手くなりました。
努力を見せない、ただその結果だけを持ってくる所が、私は大好きです。
ねぇ、夜くんの表情、色っぽいでしょ?

それに付け加えるなら、私は彼の傲慢で強くて優しい所が好きです。
ファンが居る事を疑わない所。私は確実に彼が呼ぶ「ファン」の中の1人だから、とても嬉しい。
彼が「居ないはずが無い」と思うその中に、もっと言ってしまえば「君はそこに居る」と身勝手に信じられている事に、価値があると思っています。
自他ともに認めるネガティブマンなのに、彼は1度だってファンの存在を疑った事はないのです。
ひどく傲慢で、ファンにとって「自分たちの応援が届いている」と信じられる指標で、彼が「自分を受け止めてくれる人」を実感出来ている事実なのです。
ひどく愛しい傲慢だと、私は思っています。
強さも優しさも、彼の美徳ですね。
ツキアニ。で最も実感しました。私はツキアニ。がとても好きです(というより、私は公式から供給されるものが公式だと思っているので(当たり前)それを否定するのはナンセンスだと思っているだけです)。
あぁ、やっぱり長月から踏み出すのかと、思いました。長月も葉月も、お互いベクトルや表現は違えども勝手に背を向けていた狡い子供たちですけれど、最終的に駆け寄るのは長月なんだな、と。それは「自分が2人のずるい所背負い込む」という強さであり優しさです。
ツキステ。でも長月は皐月に対して強くて優しい男の子でしたね。「親友」だとはっきり告げる強さも、間違いを指摘する強さも、私が信じる長月夜でした。

長々語ってしまいましたが、長月夜は「「地味」だの「女子力」だの言われているけれど、アイドルとして才能があるし精神的にも肉体的にも強くて、これからもアイドルとして歩んでくれる所」が好きです。